フライ

フライ・フィッシングとは、欧米式の毛針であるフライを使う釣りのことで、起源はイギリスにあるとされています。フライフィッシングではオモリは使わず、釣り糸自体の重さによってフライを投入するため、キャスティングを習得することから始まります。これは他の疑似餌を使う釣り、ルアーフィッシングなどではその重量によって遠方まで投入できるのと大きく異なります。ラインを前後に振り、勢いと方向性を付け投げる「オーバーヘッドキャスト」、頭上後方までゆっくりロッドを立てた後前に振り、水面をラインが転がるようにして投げる「ロールキャスト」、ラインの一部を水面に触れさせた状態で後方にループを形成し投げる「スペイキャスト」など、方法は多岐にわたります。フライの使い方も様々あり、フライを水面に浮かせる釣り方をドライフライ・フィッシング、フライを水中に沈める釣り方をウェットフライ・フィッシングと呼びます。また、ヒットした魚を釣り上げる技術のことをファイトと呼び、他の釣りに比べると魚と釣り竿(ロッド)との間にあるのはラインのみなので、オモリや疑似餌の重量などに邪魔されず直接的に魚とやり取りができるためエキサイティングな釣りが可能です。

ドライ・フライ

乾いたフライ、つまり水面に浮くフライの総称で、主に羽化した水生昆虫などに似せたものです。ヤマメやイワナなどの鱒類は水面上に羽化した水生昆虫や水面に落ちた蟻や蜘蛛などを常食しています。これらを食べている魚を狙うのがこのドライフライです。養沢程度の小渓流は浅い流れも多いため、最も使いやすいフライだと思います。ドライフライの特徴は水面に浮きやすいことで、フワフワ、ボサボサという印象のものが多く、フック(ハリ)も細くて軽めの物を使います。

ウエット・フライ

昭和16年に発行された日本初のフライフィッシングマニュアル「毛鉤釣教壇」では「湿毛ばり」と表現しています。ウェットフライはフライフィッシングの中では最も古くから行われている方法で、水面直下からある程度の深さで使用します。多くは水生昆虫の羽化の途中過程で水面に泳ぎ上がる様子や、産卵のために水中に潜る成虫などを模していると思われます。そのためウェットフライは意図的にフライを引いたり操作することもあります。また、時には食性だけでなく、攻撃の対象として、興味の対象として銜えることもあるようです。

ニンフ・フライ

ニンフフライは水生昆虫の幼虫期を模したフライで水中に沈めて使います。水中深く沈め場合はフライ自体にオモリを巻き込んだり、ティペットにオモリをつけたりするので、フライフィッシングのシステムでは少し扱いにくくなります。魚がフライを咥えた瞬間が分かりにくいので、最近はインジケーター(浮き)をつけて釣る方法が主流になっています。早い話フライを使った「浮き釣り」だと思えば理解しやすいでしょう。魚の目の前にフライを沈められるため、たくさん魚が放流されている管理釣り場ではどれかの魚が食べてくれる確立が高く、このフライを使えば初めてフライロッドを持った人でも比較的簡単に魚を釣ることができます。

ストリーマー・フライ

小魚を模したフライがストリーマーです。鱒類は魚食性があり、大型になるほどその傾向が強まると言われています。ストリーマーフライはリトリーブ(引っ張る)して小魚のような動きを演出します。大きな川や湖、海などではシンキングラインとの組み合わせで使われることが多く、ルアーのように広い範囲を探れるメリットがある反面、養沢のように小さな渓流でスポットを狙うのは苦手です。